ニュース6月14日
国土交通省 平成29年度「住宅市場動向調査」結果を発表
住宅白書といわれる「住宅市場動向調査」報告書の平成29年度版が5月30日、国土交通省から発表されましたが、それによると主だった内容は過去5年間ほぼ同じ結果となっています。
この調査は首都圏、近畿圏、中部圏を中心に実施された住宅調査で、賃貸住宅市場のマクロ的な傾向を示しており、賃貸住宅の選択理由、世帯主の構成、家賃の傾向など、賃貸住宅入居者の平均像が読み取れます。
まず、「賃貸住宅の選択理由」についてのベスト5は、「家賃が適切だった」が最も多く、全体の半数強を占め、次いで「住宅の立地環境が良かった」「住宅のデザイン・広さ・設備等が良かった」「昔から住んでいる地域だった」「子育てに適した環境だった」と続く。7位が、「信頼できる不動産業者だったから」で、こうした結果は数年来ほぼ同じ内容です。
次に、賃貸住宅を選ぶ際に重要視した設備等としては、「間取り・部屋数が適当」「住宅の広さが十分」「住宅のデザインが気に入った」「台所の設備・広さが十分」「浴室の設備・広さが十分」がベスト5で、この5項目も過去5年間、ほぼ変わっていません。やはり選択する設備関連の基本は、間取り・部屋数・広さ・台所設備・浴室設備・住宅デザインに代表されていると思われます。
一方、敷金・保証金についても、ここ5年ほとんど変化はなく、敷金・保証金があったという世帯は全体の約61%で、その月数は「1ヵ月ちょうど」が約53%、「2ヵ月ちょうど」が約29%となっており、1~2ヵ月の合計が約82%と大部分を占めています。
礼金については、礼金があったという世帯は41%で、月数は「1ヵ月ちょうど」が約66%と最も多く、2ヵ月ちょうどが約21%。過去5年間を見ても1ヵ月ちょうどの割合が最も多く、1ヵ月未満~2ヵ月合わせて約93%だから、1~2ヵ月分の礼金が定着した感じを受けます。